BitLendingでもらった仮想通貨の税金はどうなるんですか?
こんな疑問を解決する記事を書きました。
国内トップクラスの年利を提供しているレンディングサービスがBitLendingです。
仮想通貨の冬の時代を乗り切るための運用方法として、利用している方も多くいるのではないでしょうか。当然私も運用しています。
>>BitLending(ビットレンディング)のメリット・デメリットを解説!
BitLendingのユーザーであれば、忘れてはいけないのが「利益を得たら税金がかかる」ということ。
仮想通貨の損益計算は複雑で、避けては通れない道ですが……実はレンディングサービスの利益計算だけであれば計算はシンプルなんです。
そこで本記事では以下の内容についてまとめました。
- レンディングにおける税金の取り扱い
- BitLendingの利益の計算方法
本記事を読めば、確定申告で利用する利益の金額を計算できるようになります。
レンディングにおける税金の取り扱い
まずはレンディングで得た利益(賃借料)にかかる税金の取り扱いを簡単に整理しておきましょう。
これを理解していないとどの数字を確定申告に使えばいいのかわからないからです!
ということで、要点を以下の3つのポイントにまとめました。(法人ではなく個人で行っている場合を想定)
レンディングの税金について知っておく3つのポイント
- 利益は雑所得扱い(仮想通貨の売買等と同じ)
- 利益は付与時点の時価(円)で計算
- 利益の中に消費税が含まれている
ポイント1:利益は雑所得扱い
レンディングによる利益は、仮想通貨の売買等と同じで、雑所得となります。
雑所得とは、他の所得に属さない所得であり、公的年金等や副業による所得などがここに分類されます。
(青色申告で副業が事業所得になる場合は別)
仮想通貨取引も雑所得なので、同じ分類として扱えば良いということですね!
雑所得の特徴としては、雑所得内であれば損益通算ができます。(別の所得との損益通算はできない)
例えば副業で利益が出たが、仮想通貨取引で損失が出た場合は、損益の相殺ができるので所得を減らす効果があります。
例:「ブログで50万円の所得」「仮想通貨で10万円の損失」 → 合計して所得は40万円
ポイント2:利益は付与時点の時価(円)で計算
賃借料が付与された時点の時価で利益を計算します。
例えば…
- 付与日時:2022年9月30日12:00
- 付与額:0.01ETH
- 付与時点のレート:200,000円
→取得額は時価は2,000円
例では分単位で計算しており厳密で間違いないですが、正直そんなに細かい計算は無理ですよね?
よって基本的には、時価を終値(その日の最終価格)で計算すれば問題なしです。
というのも、実は株式や為替の時価の計算も市場の終値としているから。
明確に示されていない中では仮想通貨も同様であると考えるのが妥当です。
終値を使うにしても取引所毎に終値は多少違ってくるので、自分の中でルールを設定しましょう。
大事なのは根拠(ルール)を持って計算し、税務署に説明できること。
例えば以下のような具合です。
- 使っている取引所毎の終値を使う
- すべての計算で特定の取引所の終値を使う など
(参考)終値を調べる
- Concheck(コインチェック) → 取扱い仮想通貨の終値一覧
- bitFlyer(ビットフライヤー) → 終値・SQ 一覧
- Coinmarketcap → 過去データのスナップショット
ポイント3:利益の中に消費税が含まれている
レンディングは、法令上「資産の貸付」という扱いになります。
支払手段(暗号資産)の譲渡、利子を対価とする金銭の貸付け及び有価証券の貸付けのほか、消費税法別表第一に掲げる非課税取引のいずれにも該当しません。
国税庁発出文書 暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和3年12月)
したがって、利用料を対価とする暗号資産の貸付けは、消費税の課税対象となります。
どういうことかわかりやすく例で解説をすると以下になります。
賃借料が2,000円分の利益、消費税は10%
- 2,000 ÷ 1.1 = 1818.18… →1819円(税抜の利益)
- 利益:1,819円
- 消費税:181円
日常生活では消費税を払う側ですが、レンディングの場合は消費税を受取る側になります。
本来この受け取った消費税は国へ納付しなければいけないんですよね……。
(例:あなたが支払ったコーヒーの消費税は、スタバが国へ納付しています)
この消費税はどうすればいいの?
こんな疑問が浮かぶと思いますが、結論から言えば「ほとんどの個人の場合はそのまま収益として問題なし」です。(2022年10月時点の法律上)
確定申告の時には、消費税を無視してそのまま利益として計算をすればOKです。
「ほとんどの個人の場合」という条件をつけたのは、消費税の制度に関係があります。
制度がややこしいので簡単に説明すると「年間の売上が1000万円未満の場合は消費税はそのまま利益として良いですよ(=益税)」と国が言っているからなんです。
例外:年間売上が1000万円以上ある課税事業者の場合は消費税の納付が必要
一方、消費税を利益にできないのは、課税業者(年間売上が1000万円以上ある事業者)の場合です。
この場合は、レンディングで得た消費税は国へ納付しなければいけません。
年間売上が1000万円以上の個人事業主(ブロガーなど)とかは対象になるので要注意ですね!
厳密には前々年度の売上によって、課税業者or免税業者が決まります。詳しく知りたい人はこちら。
というわけで、ほとんどの人は消費税を気にせずに利益とすればOKです。
BitLending(ビットレンディング)における利益計算の方法
前置きが長くなりましたが、ここからが本題です。
BitLendingのにおける損益計算はとてもシンプルです。
やることは、付与されたタイミングの時価を合計するだけ!
(前述のとおり、多くの個人は消費税を無視して良いため)
取引数が少なければ1件ずつ地道にレートをかけて計算していっても良いのですが、今回は少し計算を楽にするためにツールを利用します。
ここでは3つの方法を紹介します。
- Gtaxを使う場合
- Cryptactを使う場合
- Koinlyを使う場合
ちなみにレンディングの利益を算出するときは、貸し出した元本の取得額などを求める必要はありません。単純に付与された仮想通貨の時価だけを計算すればOKです。
方法1:Gtaxを使う場合
ここではGtaxという損益計算ツールを利用した方法を紹介します。
簡単なので記事通りにやれば誰でもできますよ!
- CSVファイルをダウンロード
- Gtaxへ取り込む
Gtaxのアカウントがない人は、まず先にアカウント作成をしましょう。
取引100件までなら無料で利用できます!
手順1:CSVファイルをダウンロード
まずはBitLendingへログインし、メニューの中にある「履歴データCSVダウンロード」を押します。
期間を選択したら、Gtaxフォーマットのダウンロードボタンを押します。
これでCSVファイルが手に入りました。
手順2:Gtaxへ取り込む
Gtaxへログインし、「データの取り込み」→「取引所を選択」し、BitLendingを選びます。
BitLendingが登録されたら、「BitLending-lending-transaction」を押して、先程ダウンロードしたCSVファイルをアップロードします。
取り込みが完了したら、メニーから「ポートフォリオ」を選ぶと下のような画面になります。
表示された金額が2022年柱の利益です。
ちなみに現在はBitLendingしか取り込んでいないので問題ありませんが、他の取引所も取り込んでいる場合は合算されてしまうので次のようにして確認します。
BitLendingだけの数字を知りたい
Gtaxのメニューから「取引一覧」を選びます。
抽出条件に
- 取引所:BitLending
- 種別:ボーナス
と入力して表示されるものがBitLendingの賃借料の履歴になります。
手作業になってしまいますが、画面右側の損益を合計すれば利益が算出できます。
方法2:cryptact(クリプタクト)を使う場合
2つ目の方法は、Cryptact(クリプタクト) という損益計算ツールを利用した方法を紹介します。
こちらも国産の損益計算サービスで、50件までなら無料で利用できます。
- CSVファイルをダウンロード
- cryptactへ取り込む
cryptactのアカウントがない人は、まず先にアカウント作成をしましょう。
手順1:CSVファイルをダウンロード
まずはBitLendingへログインし、メニューの中にある「履歴データCSVダウンロード」を押します。
期間を選択したら、クリプタクト用のダウンロードボタンを押します。
これでCSVファイルが手に入りました。
手順2:cryptactへ取り込む
cryptactへログインし「取引履歴一覧」→「取引履歴追加」→「ファイルをアップロード」を選びます。
対応取引所一覧から「BitLending」を選択します。
先程ダウンロードしたCSVファイルをアップロードします。
取り込みが完了したら、メニーから「取引履歴一覧」→「取引所別」を選ぶと下のような画面になります。
赤いボックスのエラーは、BitLendingしかデータを取り込んでいないためのエラーです。仮想通貨の取得単価が不明だからだと思われますが、今回のレンディングの損益を出すだけなら無視して良いエラーです。
表示された金額が2022年中の利益です。
他の取引も取り込んでいれば、そちらも一緒に表示されるはずです。
方法3:Koinlyを使う場合
ここではKoinlyという損益計算ツールを利用する方法を紹介します。
KoinlyはMetaMaskや国内・海外の取引所の取引内容を自動でインポートする機能があり、仮想通貨の損益計算にとても便利なツールです。
では早速、収益を計算してみましょう。手順は以下の3ステップです。
- 賃借料を確認しCSVファイルを作成
- Koinlyへ取り込む
- 表示された時価を合計する
Koinlyのアカウントがない人は、まず先にアカウント登録をしてください。
手順1:賃借料を確認しCSVファイルを作成
BitLendingへログインし、「賃借料履歴」から確認をします。
- 通貨の種類
- 付与額
- 付与日付(実際の付与日は直前の月末日 ※)
※直接BitLendingに確認を取りました
確認した内容を以下のインポート用CSVファイルに反映します。
Googleスプレッドシートが開きます。メニューから「コピーを作成」して使ってください。
サンプルの内容がすでに入っているので、上書き修正してくださいね。
私は年月日時分を「獲得日の直近の月末日の23:59(日本時間)」として入力するようにしています。
Googleスプレッドシート上で編集をしてから、CSVファイルとしてダウンロードします。
手順2:Koinlyへ取り込む
Koinlyへログインしたらメニューから「Wallets」→「Add wallet /exchange」を押します。
検索窓に「BitLending」と入力し、「Create custom ‘BitLending’ wallet?」を押します。
手順1で作ったCSVファイルをドロップしてアップロードします。
手順3:時価を合計する
インポートが完了したら、メニューから「Transactions」を開き、Walletを「BitLending」で選択。
各履歴毎に円換算の時価が表示されるので、あとは1年間分を合計すれば利益が算出できます。
補足:手入力の場合
Transactionsの画面右上「Add transaction」→「Deposit」を選択。
画像のとおり入力します。
- Type of transaciton:Income
- Date(UTC):月末の14:59
- Wallet:BitLending
- 通貨と数量を入力
「Save」を押して完了です!
仮想通貨の確定申告は難しい
仮想通貨の損益計算はかなり複雑で、取引件数が多い人が自力でやるのははっきりいって無理です。
そこで損益計算を行ってくれる便利ツールをいくつか紹介します。
給与以外に20万円以上の所得が出たら必ず申告が必要です。
税金の理解不足や計算が不安な場合は、税理士に相談することを強くおすすめします。
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